賃貸住宅より家を購入した方が本当に得なのか

借金を、借金と思わなくなることが、一番恐ろしいことではないでしょうか。

「クレジット」「ローン」という名前を変えているだけで、借りたお金であることは、間違いありません。 住宅ローンだって、立派な借金です。

家賃を払い続けるより自分の家になるなら、ローンを組んで家を買った方が賃貸より得、などとよく言いますが、これは実はとんでもない勘違いです。

家は自分のものになるでしょうが、家は、大抵は10年単位での手入れが必要です。 屋根、外壁、外構、その他諸々、順番に傷んできた部分の修繕が必要です。 その度に数十万、数百万円といったお金が必要になるのです。 しかも、ローンを払いながらです!

そして、やれやれローンの支払いが終わるという頃は、家の資産価値はないと思った方がいいでしょう。 土地以外は、何も残りません。

一歩間違えれば、家のために人生を使い果たすことになりかねないのです。 大きすぎる借金と共に人生を歩むのは、過酷です。

家賃の代わりに住宅ローンという考え方は捨てた方がいいです。 住宅ローンは、あくまで借金です。 家賃ではありません。

家の維持・管理・修繕、全てを自分のお金でやっていくことになるのです。 できることなら、借金の繰り上げ返済をしていく努力をしましょう。

借金返済をするとギリギリの生活になる様ではダメ

家を建てる・購入する時に、住宅ローンを組むのは、仕方のないことですが、ローンを組めるからと言って、自分の支払い能力限界ギリギリの、無理な金額のローンを組むのはやめましょう。

家にお金をかけすぎて、支払いが追いつかず、結局家を手放すことになるケースはとても多いのです。 せっかくこだわって家を建てても、手放すことになれば無意味です。

家を購入する、もしくは建てる場合、どうしてもこだわりたい部分は、多くても2、3箇所にとどめましょう。 あれもこれもと全てにこだわっていては、どれだけ借金をしても足りません。

家は、一生で一番大きな買い物です。 ここで、まっとうな判断ができないでいると、家計管理は簡単に狂っていってしまいます。

銀行やハウスメーカーの言うことを鵜呑みにせずに、まず、家族でしっかり家を購入した場合の借金返済についてよく話し合うことが大切です。